「幸齢者」の推奨2024年3月【No.247】
最近月二回の月例坐禅会には毎回20人近い参加者がみえます(参加費千円)。斎座のうどん(つけ麺)と最後のお抹茶茶礼がありますので、準備する係りはさぞかし大変だと思います。それでも初めて参加した人たちが引き続いて来られるのは […]
「脱力の勧め」2024年2月【No.246】
読者の皆さま、新しい年を迎え有意義にお過ごしのことと思います。令和6年1月1日に1月号のブログをお送りすべきところ、手違いで送信できておりませんでしたので、1月号のブログを2月号にかえて、本日配信させていただきます。昨年 […]
「禅の調息」2023年12月【No.245】
去る10月28日に「南禅寺文化講座」が本山の龍淵閣で開かれました。これは例年この時期に恒例で行われる催しです。最初に管長である私が「調息と公案工夫」という演題でお話し致しました。その後30分ほどの椅子坐禅があり、引き続 […]
「畑作務の功徳と法悦」2023年11月【No.244】
禅の臨済宗では百丈懷海(えかい)禅師以来、「一日作(な)さざれば一日食らわず」を標榜して、毎日作務三昧の生活を送って、伽藍を清浄に保つことが通例となっております。その作務の中でも、畑を作って無農薬野菜を育てる作務は大切な […]
「臨済宗の禅修行」2023年10月【No.243】
今年の1月から光雲寺に下宿し、2月12日に得度式を挙げたドイツ人の青年については、以前に何度かお話し致しました。彼は「早く僧堂に入って本格的な禅の修行をしたい」という念願をもっていますので、この10月4日に京都の八幡にあ […]
ブッダの調息・「入出息念定」2023年09月【No.242】
最近は坐禅研修の際などに、ブッダ(お釈迦様)がその行法によって解脱を成就された「入出息念定」(アナパナサテイサマーデイー)の実践を勧めております。これは私たちが普段無意識のうちにおこなっている出入りの呼吸に集中するだけで […]
「徒弟安居会」2023年08月【No.241】
コロナが5類になって以降、これまで控えていた色々な行事が行われるようになり、多忙になったのは、おそらく皆さん方のご家庭でも同様かもしれません。私どもの大本山・南禅寺でも7月下旬に徒弟安居会(あんごえ)と合同得度式が相次い […]
「孤危立せず、道まさに高し」2023年07月【No.240】
私のお寺では月二回の月例坐禅会を開催しております。提唱の講本は禅宗で「宗門第一の書」と称される『碧巌録』です。先日その五十二則の「趙州(じょうしゅう)渡驢渡馬(ろをどし、ばをどす)」の則を提唱して、80歳で初めて住山され […]
京都大学「第5回清風荘サロン」2023年06月【No.239】
京都大学の近くの今出川通に面した場所に3500坪ほどの広大な庭園を備えた「清風荘」という別荘があります。もともとは徳大寺家の清風館という名の別荘でしたが、西園寺公望(きんもち)公の弟である住友春翠が徳大寺家より譲り受け、 […]
「名僧の修行ぶり(通翁鏡圓禅師)」2023年05月【No.238】
私は令和2年末以来、南禅寺本山の機関誌である「瑞龍」(南禅寺の山号を瑞龍山と称する)誌上に「古佛の芳躅(ほうちょく)」と題して名僧方の修行経歴を連載しております。 「古佛」とは特にずばぬけた名僧を尊称していう呼び名であり […]
「抜隊得勝禅師」2023年04月【No.237】
以前にこのコラムで「澤水長茂禅師」のことを述べた際に、澤水禅師が抜隊(ばっすい)得勝禅師(1327−1387)の法語の通りに工夫に邁進され、大悟徹底されたということをお伝えしました。今回はこの抜隊禅師のことを述べようと思 […]
「栂尾の明恵上人」2023年03月【No.236】
「栂尾(とがのお)の明恵上人」というと、京都の高山寺所蔵の国宝「樹上坐禅像」を思い浮かべる方が多いかと思います。このたび梓澤要さんが新潮社から『あかあかや明恵』という小説を出されるに際して、書評を依頼されました。梓澤さ […]
「禅宗の徒弟教育について」2023年02月【No.235】
先月のコラムで私に18歳の道心堅固なドイツ人の弟子ができたということをお伝え致しました。この秋に専門道場に掛搭するまでの間、光雲寺で予備的な禅教育をする必要があります。今回はそのことについてお話し致しましょう。 最近 […]
「以身説法と心の安らぎ」2023年01月【No.234】
新年明けましておめでとうございます。コロナ禍がいよいよ4年目に突入致しました。一体いつになったら収束するのでしょうか。それに、ロシアによるウクライナ侵攻の先がなかなか見えません。場合によっては、窮地に陥ったロシアによる […]
「作務三昧の法悦」2022年12月【No.233】
今年の紅葉の色づきは例年より早めだったようですが、色彩の鮮やかさもひときわ際立っていたような気がします。ただ樹によって早く色づくものと、だいぶ遅れて色づくものがあり、それによって紅葉の風情が長く楽しめることになります。南 […]
「神沢杜口の『翁草』」2022年11月【No.232】
江戸時代に神沢杜口(かんざわとこう)(宝永七年―寛政七年、1710−1795)が書いた『翁草』(おきなぐさ)はとても興味深い本です。この書物の原文は『日本随筆大成』に入っておりますが、なにぶん全200巻の大部のものですの […]
「発菩提心」2022年10月【No.231】
先月末に光雲寺に下宿している京大生を中心に、10名の若者たちが集まって法話と坐禅のひとときを過ごしました。これは私の方から提案したのではなく、学生さんたちの自発的な要望に基づくものでした。実は希望者はこの倍の20人いたそ […]
「君子可八」2022年09月【No.230】
コロナの感染者は次第に減少傾向にありますが、死亡者の数は著しく増加しており、油断はできません。拙寺に住まう学生さんも、外で感染した人が2名出ましたので、土曜の夜坐禅と月2回の月例坐禅会を、少なくとも9月一杯まで休止と致 […]
「無農薬有機栽培について」2022年08月【No.229】
わが光雲寺では寺域の一区画を畑にして野菜を栽培しております。もちろん無農薬の有機栽培で、うね作りなどはほとんど私一人でおこなっております。これは私が住職として入山した当初から企画していたことで、禅宗ではいずれの道場でも広 […]
「岩に松さえ生えるじゃないか」2022年07月【No.228】
先日早朝の掃除の際に、角の全くないすべすべの卵大の石を見つけました。毎日掃除しているのにそのとき初めて気がついたのが不思議な気がします。あまりに見事な石なので、自分の部屋に持って帰って、それ以来、机の上に飾っております。 […]