「未在、未在」2020年11月【No.208】

禅寺の生活では住職が率先垂範して作務などをすることが通例となっています。この光雲寺でも例に漏れず、私が一番最初に4時半に起きて粥座(朝食)の準備をしております。それは朝一番の典座(台所)の状況を見ただけで、他の者の仕事の […]

「禅界の現状とその問題点」2020年10月【No.207】

花園大学内に「禅文化研究所」という施設があります。花園大学の敷地内にあるとはいえ、公益法人であり、花園大学の研究機関ではありません。初代所長の山田無文老師の指導のもと、理事長の村上慈海金閣寺長老を中心として、昭和39年( […]

「コロナ禍と禅寺の生活」2020年09月【No.206】

 新型コロナウイルスの感染はなかなか収束の気配が見えません。全国的に感染が拡大し、特に東京、大阪、名古屋、福岡などの人口密集地はどうしても感染者が増える傾向にあります。都内の感染者は2万人を超えたということです。また東京 […]

「工夫三昧の法悦」2020年08月【No.205】

 新型コロナウイルスの感染拡大はとどまるところを知りません。ついに7月31日には、東京463人、大阪216人、兵庫62人、京都29人、愛知192人、福岡170人、沖縄71人と、計1565人の過去最多の感染者数となりました […]

「コロナ自粛と工夫の悦び」2020年07月【No.204】

 新型コロナウイルスの自粛がようやく解除されましたが、それでも油断大敵です。特に50人超えが連日続いている東京を中心とした首都圏は、要警戒です。世界全体の感染状況は日を追って増大しており、ついに1000万人を超えました。 […]

「禅の実参実究」2020年06月【No.203】

 心配していたコロナウイルスの感染爆発は今のところ起こっておりませんが、第2波、第3波は恐らく来ると思われます。「封じ込めに成功した」などと気を許して以前の状態の日常生活に戻ったら、いつのまにやら感染者が増えてとんでもな […]

「コロナウイルス蔓延の中の工夫」2020年05月【No.202】

 コロナウイルスの感染拡大で5月6日までの緊急事態宣言が発せられましたが、多少減少傾向にあるとはいえ、少し油断すれば、第二波、第三波の感染拡大が懸念されております。緊急事態宣言の1ヶ月ほどの延長が濃厚となっておりますが、 […]

「工夫三昧」2020年04月【No.201】

今世界全体がコロナウイルスの感染が拡大の一途を辿っているという、まことに憂うべき状況にあります。欧米などでは医療崩壊も起こっているということで、この先一体いつになったら終息するのか、予測のつかないほどです。わが国でも東京 […]

「禅修行の醍醐味」2020年03月【No.200】

 わたくし事になりますが、小衲は来たる4月より、臨済宗南禅寺派管長に就任することと相成りました。小衲が最初に禅に出逢ったときに薫陶を忝くした森本省念老師は、明治22年(1889)のお生まれで、小衲よりちょうど60歳年長の […]

「三昧境への誘い」2020年02月【No.199】

禅の修行道場のことを僧堂と申しますが、最近はどの僧堂でも雲水さんの数が激減して老師方は嘆いておられます。或る老師が永久暫暇(下山)を切り出した雲水に「もう少し僧堂に残って修行に励むように」と勧告したところ、その師匠である […]

「新年の抱負」2020年01月【No.198】

 新年明けましてお目出度うございます。「一年の計は元旦にあり」と申しますが、皆さん方はこの一年どのような抱負を持っておられるでしょうか。小衲の抱負を述べさせて頂きますなら、この一年は昨年にも増して禅定力を養い、また坐禅研 […]

「三昧工夫の秘訣」2019年12月【No.197】

 先月のコラムでは「無字三昧の法悦」について色々と書かせて頂きましたが、今月は、ではどうして出家にしろ在家にしろ、坐禅修行に励む人たちが真箇の三昧境に入ることが難しいのかという問題をお話し致しましょう。中国宋代の名僧で、 […]

「無字三昧の法悦」2019年11月【No.196】

小衲は月例坐禅会を始めてもう三十年以上になるかと思います。その間、多くの人たちの参禅を聞いて参りましたが、なかなか本当の三昧境に入れる人は現れません。僧堂での修行生活をして専門にそのこと一筋に打ち込んでいるはずの雲衲でも […]

「直指人心、見性成仏」2019年10月【No.195】

先月のコラムは体調不良のために失礼致しましたことをお詫び申し上げます。何人かの方々からお問い合わせがありましたので、私事になりますが、少し経緯を述べさせて頂きたいと存じます。先月末から咳が続き、てっきり風邪かと思い、手製 […]

光雲寺住職ブログをご購読の皆様へ

 9月に入り、秋の気配が感じられるようになりましたが、皆さまにはお健やかにお過ごしのこととお慶び申し上げます。  9月号の住職ブログは、諸事情により休止させていただきたいと存じます。10月号は予定通り配信させていただきま […]

「工夫三昧の重要性について」2019年8月【No.194】

 「足、実地を踏むということ」と題した先日のコラム、拙寺での学生さんたちの坐禅研修と小衲による法話などの結果をお知らせすると申し上げましたが、そのご報告を申し上げます。 当日集まった5人の学生さんたちは最初に1時間の坐禅 […]

「足、実地を踏むということ」2019年7月【No.193】

宗教や哲学を学ぶ大学生及び大学院生が、大学の授業そのものに失望して、自らの進むべき道を決めかね暗中模索しているのを、最近よく見聞します。われわれの頃には到底考えられなかったことです。そのようになった第一の原因として考えら […]

「現今の医療の問題点」2019年6月【No.192】

今月は私たちの健康について私見を述べさせて頂こうと思います。皆さん方はいまわが国の総医療費がいくらになるかご存知でしょうか。42兆円にもなり、負担者別に見ると、国庫が約16兆円、保険料が20兆円、患者が5兆円となっており […]

「東嶺禅師の入道要訣」2019年5月【No.191】

三、憤励の義 諸仏と同体の性を得ようとするならば、まず無明の根元を明らかにして悟らなければならない。どのように明らかにするのか。自らの本性を疑うべきである。どのように疑うのか。 眼に色を見、耳に音声を聞き、身体では冷暖を […]

「東嶺禅師の入道要訣」2019年4月【No.190】

臨済宗中興の白隠慧鶴禅師第一の高弟である東嶺円慈禅師(享保六年—寛政四年、1721−1792)の『快馬鞭』という著作の中に、「入道要訣」という重要な一文があります。「凡夫の境地から仏の境地に到るにはどのように心がければ良 […]

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